桜に雪 新元号の春が来た [エッセイ]

 暖冬だ、今年は暖かいと喜んでいました。
本当に朝起きるとき寒くて辛いと思ったことはありませんでした。
 特に二月と三月は体調も良くて、毎日好きなことのし放題。
 お出かけはなく、訪ねてくれた友と我が家でゆっくりとコーヒータイム、それなりに好い日を
送ることが出来たました。
 
 ところが春分の日が過ぎて「暑さ寒さも彼岸まで」などとお花見の相談やら、たまには美術館で
覗いてみましょうと、予定を立てたころから寒い日が戻って来ました。
 
 開花宣言したまま桜の花が咲きません。楽しみにしていたお花見も花がなくては話にならない。
しまったセーターやコートまたで出してきたり。

 今年は庭のさくらんぼも、梅も白山吹、アイリスまでが随分早く花が咲きました。
そしてずっと遅れて紫木蓮、蘇芳、利休梅が今やっと咲いています。

 足踏みした春にいら立っているうちに四月が来ました。

 そして新元号の発表。耳にも優しい感じの「令和」

 これは嬉しかったです。
まさかその典拠が万葉集だなんて。ひとしきりテレビにかじりついてほんわかしていました。
大好きな万葉集、高校時代からずっと結構読んだと思っていたのですが、「梅花の宴」を
すぐに思い出せたりはしませんでした。

 夜になってから万葉集巻五、「梅花の歌三十二首 併せて序」じっくりと読みました。
 ついにやにやしている自分に呆れつつ、でも少しは自慢げな気持ちが沸き上がってくるのを抑えながら。

 大宰府天満宮へは梅の季節以外にも何回か行きましたが、いつも道真や万葉人に思いを馳せて
悦に入っている私がいました。

 そして四月二日、日本列島すっぽりと寒波に覆われ、時ならぬ雪が降りしきりました。

テレビで見る満開の桜に降り積もった雪は、本当に幻想的で夢の世界にいるようで、これなら
少しくらい寒くてもいいか、と思ってしまいました。

 この寒波も明日の朝までとか、三寒四温少しづつ本当の春は近づいています。

 明後日、私は生まれ故郷の街に出かけます。小学校から中学校二年までを共に過ごした仲良しと
四人で楽しい一泊旅行です。電車で行く私を三人が駅で出迎えてくれます。
 十年振りの再会です。あの時もみんなで私を励ますために集まってくれたのでした。
でもこの十年で、どんなおばあ様が揃うか怖いような嬉しいような。
 また一つ楽しい思い出を作ってきます。
 
 さあ年相応に頑張って昭和 平成 令和とゆっくり歩いて行きましょう。

 平和が続くことを信じ祈りながら。




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