もの想う月11月も終わりです [随筆]
庭の紅葉が真っ赤に染まり、そしていつの間にかそこらあたりに散り敷いて、
静かに霜月が去っていきます。
もの想うことの多いひと月、青い空を見ては感激し浮かぶ雲をみると汽車に乗りたい。
私は少し若返って、出来る限り心のままに動きます。
汽車に乗って瀬戸の海とそこにうかぶ藍色の島々、赤や白の灯台に目を細めました。
夫の実家のある駅、初めて二人で歩いたお城のある町にも下りてみました。
半世紀の時を越えても、思い出は鮮やかによみがえってきます。
それで満足している私も、私に違いありません。
コロナに道をふさがれても、まだまだみな元気で笑顔を忘れないようにしています。
カルチャー教室もほとんど閉鎖になって、たった一つ一番好きなのが続いているので嬉しい。
そこまで来た師走とともに、少しでも明るい新年を迎えられますように祈っています。
静かに霜月が去っていきます。
もの想うことの多いひと月、青い空を見ては感激し浮かぶ雲をみると汽車に乗りたい。
私は少し若返って、出来る限り心のままに動きます。
汽車に乗って瀬戸の海とそこにうかぶ藍色の島々、赤や白の灯台に目を細めました。
夫の実家のある駅、初めて二人で歩いたお城のある町にも下りてみました。
半世紀の時を越えても、思い出は鮮やかによみがえってきます。
それで満足している私も、私に違いありません。
コロナに道をふさがれても、まだまだみな元気で笑顔を忘れないようにしています。
カルチャー教室もほとんど閉鎖になって、たった一つ一番好きなのが続いているので嬉しい。
そこまで来た師走とともに、少しでも明るい新年を迎えられますように祈っています。
秋明菊が咲いて十一月の青い空が
遠く青い空の向こうに薄藍色の山の稜線がはっきりと見える。
毎朝同じ景色をみていても飽きない。
私の好きな十一月はそれでも悲しい想いの深まる月だ。
あの日から十三年の年月が流れ去り、私が一人で歩いて来た寂しい切ない道のり。
毎日夫の面影を追い続けた。
秋が来るたびに私が一人ではまってしまう時間。「昔返り」
自由に色々な想いが青い空をかけまわる。
そして一番懐かしく楽しい思い出の場所に座って目を閉じると、恥ずかしくなるくらい若い
二人の姿が浮かんでくる。
桜の花びらに包まれた日。堀の水にギラギラの太陽が輝いていた日。堀の岸の木々が赤く
燃えて水面が赤く染まっていた日。堀を渡って来る風が冷たくて思わず寄り添っていた日。
もう半世紀以上も前のことになってしまったのに私の中では鮮やかに生きている。
今私の傍に夫がいたらどんなに嬉しいだろう。
もう何百回つぶやいただろう。
そのたびに自分の胸に手を当てて自分に言い聞かす。
「ここにいるのは誰ですか。夫以外にいないでしょう。」
その通りです。
そしてもう一人で頑張る外ないのだと、その都度納得はする。
今年の秋は爽やかで雨もあまりなく、見上げればいつも私の好きな青い青い空があった。
そしてそこにはいつも優しい夫の面影がある。
私もう少し頑張ってみるね。きっときっと待っていて下さいね。空の彼方で大きく手を振っているのは?
今日も雲一つない紺碧の空が、どこまでもでこまでも、そう私のたどり着きたいところまで
広がり続いている。
毎朝同じ景色をみていても飽きない。
私の好きな十一月はそれでも悲しい想いの深まる月だ。
あの日から十三年の年月が流れ去り、私が一人で歩いて来た寂しい切ない道のり。
毎日夫の面影を追い続けた。
秋が来るたびに私が一人ではまってしまう時間。「昔返り」
自由に色々な想いが青い空をかけまわる。
そして一番懐かしく楽しい思い出の場所に座って目を閉じると、恥ずかしくなるくらい若い
二人の姿が浮かんでくる。
桜の花びらに包まれた日。堀の水にギラギラの太陽が輝いていた日。堀の岸の木々が赤く
燃えて水面が赤く染まっていた日。堀を渡って来る風が冷たくて思わず寄り添っていた日。
もう半世紀以上も前のことになってしまったのに私の中では鮮やかに生きている。
今私の傍に夫がいたらどんなに嬉しいだろう。
もう何百回つぶやいただろう。
そのたびに自分の胸に手を当てて自分に言い聞かす。
「ここにいるのは誰ですか。夫以外にいないでしょう。」
その通りです。
そしてもう一人で頑張る外ないのだと、その都度納得はする。
今年の秋は爽やかで雨もあまりなく、見上げればいつも私の好きな青い青い空があった。
そしてそこにはいつも優しい夫の面影がある。
私もう少し頑張ってみるね。きっときっと待っていて下さいね。空の彼方で大きく手を振っているのは?
今日も雲一つない紺碧の空が、どこまでもでこまでも、そう私のたどり着きたいところまで
広がり続いている。